ロゴタイプという馬。
競馬を見てかれこれ15年以上たちますが、この見てきた期間で数々の名馬を目にして、応援してきました。ただ、見はじめから結構長い間、個人的に好きな馬というのがなかなかおらず、「競馬」そのものが好きだったので、レースでどういう結果になるかという点を楽しんでいました。
はじめて一頭の馬を追いかけたのは、「ロゴタイプ」という馬です。(余談ですが僕のウマ娘アカウントのトレーナー名もこれだったりします。)
ロゴタイプという馬をはじめて知ったのは、朝日杯FSでした。その時はコディーノという馬がそれまで無敗で、評判も非常に高かったので、僕もコディーノは負けないだろうと思っていましたが、レースはロゴタイプが勝ったのです。その時はコディーノが負けた衝撃と、まったくノーマークだったロゴタイプが来たことでかなり驚いたのを記憶しています。
ロゴタイプはその後、スプリングsと皐月賞を圧巻の強さで勝ち、一気に世代の頂点まで上り詰め、2歳時のコディーノとの評価はもはや完全に逆転していました。
この時はそれほど応援していたわけではありませんでした。ダービーでは武豊ファンだった僕はキズナを応援してました。(この年のダービーは何回見返しても最高です。)
ダービーで負けたロゴタイプ。その次の札幌記念はそれほど強いメンバーじゃなかったので、このレースでは勝つもんだと思ってみてました。
しかし、このレースから一気に歯車が狂って勝てない日々が続きます。中山では好走するものの、それ以外の競馬場では全然ダメといった様子で、ダートにも挑戦し見せ場は作るものの掲示板外。この時期は完全に「あぁ早熟だったのかな...」という風に感じていました。ここでも、まだ僕はファンではなかったです。
ロゴタイプのファンになったきっかけは、勝てないけどしっかりとレースに出走してくれることと、某掲示板でネタ要素としてやたらロゴタイプが人気だったのもあってでした。
2016年の中山記念~ダービー卿CTぐらいから応援し始めたように思います。特にダービー卿CTは2着で、「あと少しで勝てたのにな」と結構悔しく感じてました。
そして2016年の安田記念での復活。こちらは復活もうれしかったですが、モーリスという歴代名馬見てもトップクラスの馬が断然の人気だったので、勝ったことに驚きを感じました。この時の逃げ切りは、父のローエングリンを彷彿とさせるもので、競馬は血統のスポーツであるということを改めて感じさせられたものです。
この安田記念の激走から、結局この後は勝てずに引退するのですが、それでも出るレースでは注目して追いかけていました。特に連覇を目指した2017年の安田記念はここ数年で僕の記憶に強く残っているレースです。
直線半ばで抜け出したとき、本当に勝ったと思いました。勝ち馬のサトノアラジンが突っ込んできた時ほど、早くゴールが来てくれと思ったときはありません。差された時の脱力感はすごかったです。
悔しさも残り、落ち込みもしましたが、それでもこのレース内容には本当に拍手を送りたいものでした。(ぜひ見てください。)
あまりにパフォーマンスがよかったので、その後の秋も絶対いいレースできる!と期待してましたが、結局これがラストランでした… 引退のニュースを聞いたときは少しショックでしたね。
気が付けばもう引退から4年。今年からそのロゴタイプの子供も走ります。
ノーザンファーム産の産駒が少なかったりと、なかなか厳しい立場にはおかれていますが、血がつながることを期待して見守っていきたいです。
「勇往邁進、終わらない夢。」ヒーロー列伝に書かれているよう、まだまだ終わらない夢を見せてほしいです。
変わりゆく現代競馬
先日、サートゥルナーリアが現役から退くというニュースが流れました。ホープフルステークス時点での将来の嘱望度合いで言ったら、この現状での引退は少し寂しいものになってしまいました。ですが、これから第2の馬生でも長いチャンスがあると思うので、頑張ってほしいですね。
さて、年は2021年になりました。昨年の競馬、またはその前の競馬を賑わせたヒーローやヒロインの多くがターフを去っていったような感じがします。
アーモンドアイ、フィエールマン、ラッキーライラック、サートゥルナーリア、ノームコア、ミッキースワロー、ゴールドドリーム...ほかにも様々な路線を支えた名役者がターフを去ります。
あくまで印象でしかないんですが、また一つの区切りとなったように感じますね。アーモンドアイが去ったというのが大きいと思いますが。
さて、これだけの役者がターフから去ったとしても競馬はまだまだ続きます。今年は2頭の三冠馬とグランアレグリア、クロノジェネシスが競馬界を引っ張っていくのでしょう。
ただ、未来は予測できませんし何が起こるかはわかりません。どうなるのか楽しみですね。
今の日本競馬の変化は非常に大きい変化ところに来ていると思います。個人的には2015年あたりにモーリスがMCSを安田記念からぶっつけで勝利したあたりから、なんとなく変化への意識は感じました。前哨戦を使わないということが当時ではかなり衝撃に感じました。
もはや有力馬にとって前哨戦を使わないことはほぼ当たり前になってきていますし、むしろ使ったほうが本番へのダメージなど考えてしまいますね。
ほかにも様々な面で、日本競馬は変わっていっています。どの分野もそうであると思いますが、少なくとも10年代後半においてはかなりの変化があったと感じています。
ですが、変わっても競馬は競馬です。ここ2,3年は自分にとって紆余曲折はありましたが、変わらず午後3時になったらフジテレビをつけて楽しんでいます。
まだまだGIまでは遠い冬、静かに楽しみます。
歴史に残る日
今週ほど競馬が盛り上がり、取り上げられているのは久々だと感じます。
スポーツ新聞は1週間前からほとんどの新聞社において1面を飾り続けています。それは言うまでもなく、3冠馬が3頭そろうという、歴史的な一戦が11月29日の東京競馬場にて繰り広げられるという理由でしょう。
アーモンドアイがジャパンカップに出走するというニュースが流れ、本当に驚きました。香港で現役を終えるものだと思っていたので、本当に実現するとは...という心境でしたね。
さて、当然のことながら3頭の中でどの馬が一番強いか?どの馬が勝つかという話は、アーモンドアイが出走を表明してきた時から多くのところで議論されています。それこそ、2週間前はエリザベス女王杯、先週は歴代でもトップクラスのメンバーがそろったマイルチャンピオンシップがあったにもかかわらず、話題の中心であり続けました。
ここ最近の報道、それと競馬ファンの一般の意見から見ると、デアリングタクトが最有力に押す人が多いように感じます。
その理由がローテーションが3強の中で一番間隔があいており、ベストな状態で臨みやすい。秋華賞ではまだまだそれほど仕上げてなかったので、ここを本番としているならば一番充実している。そして何より大きな一因として聞くのはやはり斤量ですね。53㎏はやはり非常に大きいと個人的には思います。
あと、コントレイルとアーモンドアイの不安要素がかなりとまでは言わないものの、これほどのレベルであれば影響が出てもおかしくないレベルと認識されていることが大きいと感じます。
コントレイルは菊花賞が予想以上にタフなレースで、また父や歴代三冠馬に比べてインパクトに欠けるといわれてしまう勝ち方があまり良い印象として映っていないのかもしれません。しかし何よりも大きいと思うのは、菊花賞→ジャパンカップというローテーションでしょう。このローテーションは非常に厳しいもので、過去に両方を勝った馬は存在しないという歴史があります。菊花賞を楽に勝っていれば、それほど不安視されなかったかもしれませんが...
アーモンドアイは2年前にジャパンカップを勝っているものの、年を重ねるにつれて距離適性が2400mだと厳しいものという認識が強まってきているのが現状です。加えて、今年の安田記念でよく知られることになったのですが間隔が短いとちょっとパフォーマンスが落ちるということもあるでしょう。また、天皇賞秋も迫られての勝利だったため、全盛期はもう過ぎているという見方も一つ要因としても考えられます。
僕自身も、今週一週間はかなり考えたと感じます。馬券的に何が来るかというよりも3強のどの馬が勝つかというところです。
悲しいことに、まったく結論が出ません。僕自身、コントレイル推しではあるのですが、上記に述べたことがやっぱり引っ掛かります。ある程度データを参考にしてどの馬が来るかなーと思っているので、3強では厳しいかなと思っています。アーモンドアイも不安要素あるしなー...と
そうなると、やはりデアリングタクトなのですが、そんなに世間通りにいくのかな?ということをずーっと考えていました。
いくら考えても、結論は29日の午後3時40分の2分20秒後を待つしかありません。
早く見たいような、でもこのわくわくが終わってほしくないような不思議な気分です。
今週も競馬を楽しみに見ます。歴史に残る日を楽しみにして。
競馬のドラマの一つ、その名は血統。
最近、競馬の血統について再勉強しているものです。
そのたびノーザンダンサーやべぇ、ネアルコ化け物すぎ...とか言ってます。
さて、競馬がほかのギャンブルと違いドラマ的要素を持つのは、この血統も一つの要因だと思っています。競馬の血統はドラマそのものです。
親の果たせなかった悲願...、かつてライバル同士だった馬の産駒が再びライバルとして戦う...好きな馬同士の夢の血統...などなど、まぁこういったことは考えればきりがありません。(個人的にはロゴタイプ産駒が待ち遠しいです。)
また、血統は予想の要素の一つでもあります。この馬の子供はこのコースは走るが、ほかのコースはいまいち、距離が短いほうがいい、長いほうがいい...などなど。調べる人はそこまで調べるのか...というレベルで調べるので、予想抜きにして面白いというのもありますね。
歴史をたどるという意味でも、これもまた面白い。父系と牝系と2つ大きく分けてありますが、父系から始めたほうがわかりやすいです。(個人的感想。)
興味を持った方は、日曜日の菊花賞で勝ったコントレイルの血統表を、ウィキペディアでたどってみましょう。めちゃくちゃ古くまで行きます。
サラブレッドの歴史は約300年ほど。血統表をたどって、偉大な先人と競走馬が築いてきた歴史を楽しむ。これも血統の楽しみです。
競馬における血統は、これほど様々な魅力を秘めています。
今回出てきた馬
20世紀最大の種牡馬。現在の血統表にこの馬が入っていないのは奇跡に近いレベルの影響力もつ。「ノーザンダンサーの血の一滴は、1カラットのダイヤモンドより価値がある。(本当はこの言葉はちょっと違うけど、この言葉好きなので使いました。)」とまで言われました。
→サドラーズウェルズ、ヌレイエフ、ニジンスキー、ダンチヒ、リファール、ヴァイスリージェント、ストームバード...競馬がお好きな方でしたらやばさがわかるでしょう。
・ネアルコ
イタリアの歴史でも最強馬の1頭と呼ばれ、種牡馬としても歴史に名を遺したとんでもない名馬。上記のノーザンダンサーの父親であるニアークティックだけではなく、ナスルーラ・ロイヤルチャージャーという大種牡馬も生み出し、ノーザンダンサー以上に血統表に名前がない馬は奇跡。
偉大な父を追って...
日曜日の菊花賞から早三日。コントレイルが史上8頭目のクラシック三冠を成し遂げ、また無敗で三冠という偉業も達成しました。
テレビの前でかじりつくように、3分5秒の戦いを見守っていました。最後の直線は正直三冠は無理だと思ったものです。勝つには勝ちましたが、三冠達成おめでというという言葉よりも、ルメールはやっぱり恐ろしいな...という言葉が先に出ました。
それでも勝ち切ることは大事です。適正外のレースを勝ち切ることの大変さは、近年の競馬を見ていて特に感ずることです。
さて、コントレイルと福永祐一騎手。最初はこのコンビをいいコンビだという印象だけでしたが、コントレイルが偉大な父を超えるという権利を得るほどまでに強くなってきたところで、福永騎手も偉大な父を持つんだよなということを思い出しました。
このコンビはそれぞれ、コントレイルは「英雄」と呼ばれたディープインパクトを追って。福永祐一騎手は「天才」と呼ばれた福永洋一騎手を追っているという共通点をもつということに気が付き、何か運命的であると思いました。
偉大な父を持つ両者がコンビを組む。そしてその背中を追う...。
三冠は達成しましたが、その目標を達成するならまだスタートラインに立ったのみ。
これからも楽しみに見ていきます。
そしておめでとうユーイチ!コントレイル!
今週の競馬
一週間はあっという間ですねほんと。気が付いたらもう週末です。
そして寒くなるのもあっという間で、10月ももうあと7日ほどしか残っていません。一年もあと2か月しかないですしね。
さぁ、今週も競馬がやってきます。今週は何といっても先週に続いての無敗三冠達成が期待されています。
コントレイルがオルフェーヴル以来9年ぶりの三冠達成に向けて、菊花賞に挑みます。
そして三冠チャレンジ自体もオルフェーヴル以来なんですよね。2010年代において、皐月賞とダービーの二冠を達成したのはオルフェ以外ではドゥラメンテだけなんですよね。しかもドゥラメンテは骨折で菊花賞に挑戦できませんでした。
なので今年は久々に三冠がかかった菊花賞です。それにしてもオルフェからもう9年なんですね...あっという間です。
もちろん他陣営もそうやすやすと三冠を許すわけにはいきません。急成長してきたバビットやヴェルトライゼンデも怖い存在です。個人的にはコントレイルの3冠は90%以上は堅いと思いますが、100%ではありません。競馬に絶対はないのです。
脳内ではコントレイルがどう勝つか?負けるとしたらどういった感じか?といったことが1週間ずっと巡っています。
あと2日が楽しみですね。
無敗三冠
最近は歴代三冠馬の三冠達成のレースばかり見てます。今年は特に、2頭が三冠のチャンスを持っており、その上無敗で来ているというのだから。
そして今日、デアリングタクトが史上初、無敗で牝馬三冠を成し遂げました。桜花賞やオークスよりも、インパクトは確かにありませんでしたが、それでも強かった。松山騎手の安全に安全にという騎乗にきっちりと応えての勝利、見事でした。
生産牧場もそれほど大きなところではないので、なおの事凄みを感じます。本当に奇跡のような馬ですね。
エルフィンsを勝った時、「すごい馬がいる」といううわさを聞いてみたレースが初観戦でしたが、まさか3冠をとるまでになるとは。
昨年の冬頃、リアアメリアが怪物と呼ばれていたころからは想像もできなかったことです。競馬はわからないですね。だからこそ面白いのですが。
関係者の皆様、本当におめでとうございます。
そして来週、もう一つの伝説、偉業達成に挑む馬がいます。
それは29年前、絶対皇帝の最高傑作、あのトウカイテイオーが怪我に泣いて達成できなかった記録。
父子での三冠、それも無敗で。
この一週間、早く過ぎ去ってほしい。あまりにも待ち遠しすぎます。